『シャンパーニュ』の製法の発明者はベネディクト派の盲目の修導僧
ドン・ペリニヨン【Dom Perignon、1638〜1715】である。

といわれていますが、これには異論が多く、正確なところは明らかになっていないようです。

1660〜1670年代には、ロンドンでは既に発泡性ワインが好んで飲まれいました。
このワインが実はフランス・シャンパーニュ地方産のもので、スティルワイン(非発泡性ワイン)としてつくられたものが、流通過程で自然と瓶内発酵を起こし、炭酸ガスを含むようになったものだったようです。このような、偶然の産物とも呼べる単純なワインが、様々な変革を経て、今日のシャンパーニュへと育ったと思われる。

発明者か否かは置いておくとして、前述のドン・ペリニヨン師が『シャンパーニュ』の製法に関して残した功績は、非常に大きいものです。
黒ブドウから白ワインを最初に醸造したのも師ですし、様々な産地の様々なワインをブレンド(これをフランス語ではアサンブラージュ assemblage、もしくはキュベ cuveeという)する事に成功したものもまた師です。

このアサンブラージュは、現在のシャンパーニュの製造にとって、非常に重要な手法となっています。さらに、ワインに糖分を加えて瓶詰めを行う事によって、瓶内発酵を確実なものとし、それにより発生した炭酸ガスをコルク栓によって逃がさないように考案したのもドン・ペリニヨン師なのです。その後、このドン・ペリニヨン師の手法にいろいろと改良がほどこされ、今日の近代的なシャンパーニュの製法が確立されたというわけです。

ちなみに、シャンパーニュ最古の生産者は、Gosset ゴゼ でなんと創立は1584年。また、シャンパーニュ産の発泡性ワインを『シャンパーニュ』として最初にビジネスにしたのは1769年創立のリュイナール社で、同社はナポレオン一族の御用達シャンパーニュだったメゾンです。

パリから北東へ約150Km、保水性と排水性のバランス、保温に優れた独特の石灰質土壌に恵まれた30,000haの土地がA、O、C法により定められた『シャンパーニュ』の産地です。ブドウ畑は、畑が位置するクリュ(村)の土壌の質や、日照量の差などによって格付けされています。格付けは100%法で行われ、100%のクリュはグラン・クリュ(Grand Gru)、90〜99%がプルミエ・クリュ(Premier  Gru)、その下も80%まで格付けがされています。

それぞれの畑で栽培されるブドウは、黒ブドウのピノ・ノワール、ピノ・ムニエ、白ブドウのシャルドネの3種類がほとんどで、シャンパーニュの品質を維持する為に、収穫量や搾汁量、さらにはブドウの剪定法までA、O、C法で規制されています。

通常それぞれの品質ごとに白ワインをつくれブレンドしていくわけですが、総して黒ブドウの比率が高いとコクがありしっかりとした味わいのものになり、対して白ブドウの比率が高いとその味わいはエレガントで軽やかなものが多いようです。

フルーティながらコクのある味わいのロゼは、ブレンドの際に赤ワインを加える製法にが一般的ですが、黒ブドウから搾汁する時にブドウ果皮をジュースに長時間漬け込む事で、その色素をジュースに吸収させてつくる場合もあります。

また、ブレンドを行わず単一品種のみでつくる事もあり、特に白ブドウのシャルドネのみでつくったシャンパーニュは’’ブラン・ド・ブラン(Blanc de blancs)’’と呼ばれ人気をかち得てます。

ブレンドでは品種だけでなく、異なる産地、異なる年のワインをブレンドしていくわけですが(多い時は、なんと50種類ほどになるそうです)、ブドウの作柄が特に良かった年には、その年のワインだけを使用した「ヴィンテージ・シャンパーニュ(フランスではミレンジ Millesimeという)がつくられます。

ウィンテージ・シャンパーニュはノン・ヴィンテージのものに比べ、その年の特徴が生かされ、同じ銘柄でも味わいの異なるワインに仕上がるため、飲み比べると非常に面白いと思いますよ。
シャンパーニュに限らず、「ワインはマグナムが美味しい!」とよく言われますが、ワインのボトルサイズってどの位あるか皆さんご存じですか?

■カール(Quart)、1/4本分、188ml

■ドゥミ(Demie)、1/2本分、375ml

■ブテーユ(Bouteille)、1本分、750ml

■マグナム(Magnum)、2本分、1.5リットル

■ジェロボアム(Jeroboam)、4本分、3リットル

■レオボアム(Rehoboam)、6本分、4.5リットル

■マチュザレム(Mathusalem)、8本分、6リットル

■サルマナザール(Salmanazar)、12本分、9リットル

■バルタザール(Balthasar)、16本分、12リットル

■ナビュコドノゾール(Nabuchodonosor)、20本分、15リットル

「マグナムが一番」とか「大きいほど良い」とか色々と意見がありますが、身近な問いとして考えればブテーユよりマグナムの方が美味しいようです。
ナビュコドノゾールなどは飲んだ経験がありませんので、何とも言えませんし・・・。
ボトルのサイズもそうですが、もう一つ素通りしているものが’’ブリュット’’という表記ではないでしょうか?大体のシャンパーニュのラベルに「Brut」と書かれていますが単純に「辛口の事でしょう」と据えてはいませんか?確かに辛口の事なんですが、これは1974年および1985年にEVによって定められた発泡性ワインの甘辛度表示によるものなのです。
名称残糖分風味
エクストラ・ブリュット(Extra Brut)0〜6g/リットル超辛口
ブリュット(Brut) 6〜15g/リットルごく辛口〜辛口
エクストラ・ドライ(Extra Dry)12〜20g/リットル辛口〜中辛口
セック(Sec)17〜35g/リットル中辛口〜中甘口
ドゥミ・セック(Demi−Sec)33〜50g/リットル甘口
ドゥー(Doux)50g/リットル以上ごく甘口
エクストラ・ブリュットより、更に辛口のもの等はウルトラ・ブリュット(Ultra Brut)と表示してありますが、極稀です。普段目にする機会が多いものはブリュットとドゥミ・セックの2種類だと思います。
『シャンパーニュ』だけでなく、全てのワインはラベルにありとあらゆる情報が詰まってます。生産地、生産者、ヴィンテージ、ワインのクラス、味わい等など。ワインそのものの味わいを楽しむ事はもちろんですが、ラベルをながめながらそのワインについてアレコレ語り合うもまた、ワインの楽しみの一つだと思いますが、いかがでしょうか?

Bar Higuchiでは十数種類の『シャンパーニュ』を御用意、
またグラス・シャンパーニュもご提供しております。
旬のフルーツとあわせたシャンパーニュのカクテルも人気です。
「まずはシャンパーニュを一杯」なんて、素敵ですよね。

乾  杯  !